ごあいさつ
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NPO法人新しい住まい方研究所は、高齢になっても、病気になっても、障害があっても、すべての人が安心して住まいを確保でき、地域の一員としてつながり支え合い、最期まで安心して暮らせるまちづくりをめざしています。
ごあいさつ
障害のある人もない人も共に暮らすことができ、誰も断られない賃貸住宅をつくりたい。
原点は、20年以上前から関わりのあった障害のある人たちとの出会いに遡ります。
施設か在宅かの二者択一ではない「もうひとつの住まい方」はないのだろうか。この問いがいつも頭の片隅に棘のように引っかかっていました。
しかし、何もできないまま時間がすぎて行きました。そうした中、2020年、新型コロナウイルスが世界を一変させました。日本では緊急事態宣言が出され、多くの人が仕事や生活の基盤を失うなど、それまで潜在的に存在した課題も含めて、一気に可視化されました。一方、コロナ禍以前から私たちの社会は、世界で類を見ない超高齢化社会を迎え、住宅や介護の問題をはじめさまざまな課題に直面していました。
こうした一連のできごとに強く背中を押され、「住まい方」から社会のあり方を考え直すための行動を起こすことになりました。
2020年12月にフェイスブックで「新しい住まい方研究所」の設立を宣言しました。当初はひとりの妄想のようなものでしたが、幸い多くの方から共感や励ましをいただき、共に動いてみようをいう仲間にも恵まれ、約1年後の2022年1月にNPO法人として設立総会を開くに至りました。
この間、法人格はどうするのか、どこで誰と何をするのか、手探りの連続でした。そのため関心を寄せていただいたにも関わらず、ご報告やご案内もできないままに NPO法人の設立に至ってしまいました。ここにお詫び申し上げます。
小さな小さなNPO法人ではありますが、正式にスタートを切った今、改めてみなさんにお願いをさせていただきます。私たちの理念や活動に関心をお持ちいただける方、どのようなかたちでも結構ですので、ぜひとも接点を持っていただけましたら幸いです。新しい住まい方、さらには新しい支え合いのコミュニティについて考え、行動を起こす仲間となってください。
ウクライナでの戦争をはじめ、ミャンマー、アフガニスタン、シリアなどなど各地で紛争が絶えず、世界は混迷を極めています。そうした中、私たちの力はあまりにも小さく、心が折れそうになりますが、自分たちにできることから愚直に取り組んでいきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
2022年4月13日
NPO法人新しい住まい方研究所
代表理事 太田好泰
以下に、設立の原点に立ち返る場所として、2020年12月10日にフェイスブックで新しい住まい方研究所の設立を宣言した際の投稿を掲載させていただきます。
障害のある人もない人も共に暮らすことができ、誰も断られない賃貸住宅をつくりたい。
本日『新しい住まい方研究所』を設立しました。
とは言ってもまだ人も場所も資金も、何もありません。今はまだ僕ひとりです。
事業計画と言えるものもそれを支える知識も資格や免許も、ありません。
それでも、2020年の今このタイミングで宣言をしようと決めました。
すべてが整うのを待っていたら寿命が尽きてしまいます。
今はまだ口にするのもはばかれる「妄想」ばかりですが、恥を忍んで宣言します。
一本一本柱を立てるようにして、できることから始めようと思います。
すでに実践をしているたくさんの先輩たちがいます。関心を寄せてくださる仲間もいます。
10年以上前から漠然と考えていたことですが、今年の夏から本気で思考し、ようやく少し言葉になりはじめた11月から30人超の人に恐る恐る連絡をとり、さまざまな立ち位置からご意見や情報、そして共感や激励をいただきました。本当にありがとうございました。
たくさんのご縁がつながり、直接会ってお話を伺ったり、忙しい中そしてコロナ禍の中、現場を見せていただきもしました。
そして、知れば知るほど気になる取り組みや、参考にしたい現場がまさに芋づる式に見つかりつつある毎日です。
〈住まい・食・仕事・つながり〉というキーワードは、そのまま人生丸ごとを意味します。
とてもひとりの人間やひとつの組織に抱えきれるものではありません。
だからこそ、すでに実践している人や同じ志を持つ人とつながったり教えてもらったり、すでにあるサービスや制度は使い倒して、ないものはみんなで創っていく。隙間を埋めるような存在になりたいと思っています。
そうして今はまだ個人の妄想を、みんなの夢やみんなのリアルな生活に変えて行きたいのです。
思いを共有してくださる方々に「研究所」のメンバーに加わっていただいたり、外からピンポイントで参加してもらったりして、ひとつひとつできることからかたちにしていきたいと思っています。
◎『新しい住まい方研究所』で何をしたいのか。
「住まい・食・しごと・つながり」をキーワードに《共同体を編みなおす》ように、誰もが安心して住み、豊かに暮らし、そして安心して人生の最期を迎え、旅立てる仕組みや場所を研究し、つくります。
◎研究所の取り組み、2本柱
(以下の2つの柱を実現するための情報収集、整理、研究、そして実践を行います)
●「みんな不動産」
賃貸住宅を借りにくい人と、大家さんや不動産屋さんをつなぐ仕組みとサービスをつくります。
●「みんなハウス」×「みんなキッチン」×「みんなリビング」
・「みんなハウス」・・・多様な入居者が必要に応じて互いに支えたり、支えられたりしながら住める共同(賃貸)住宅をつくります。
・「みんなキッチン」・・・住人のための台所、地域のための食堂をつくります。
・「みんなリビング」・・・住人のためのリビング、地域みんなの集会所、公民館、縁側をつくります。
◎対象とする人たち
障害のある人
障害のある人の家族
高齢者
ひとり親
子育て者
新婚世帯
DV、虐待被害者
犯罪被害者
生活困窮者
児童擁護施設退所者
更正保護対象者
LGBTQ
外国人
そしてすべての人
◎キーワード
住宅確保困難者
居住支援法人
家賃保証
生活支援
相談支援
権利擁護
安否確認
死後事務(遺品整理)
空き家
コレクティブハウス
長屋
グループホーム
シェルター
ホームホスピス
在宅医療
訪問看護、訪問介護
終の住処
コミュニティレストラン
シェアキッチン
認知症カフェ
難民(移民)シェフ
こども食堂(誰でも食堂)
フードバンク
フードパントリー
子育て支援
学習支援
多世代交流
異文化交流
福祉制度
医療制度
などなどもっともっといろいろ生きることぜんぶ
※どれひとつとっても生涯をかけて取り組むに値する重く深いテーマばかりです。
だからこそそれぞれの専門家や実践者の方々とつながり、時に手分けをして、関係者がよってたかってひとりの人を支える仕組みをつくりたいのです。
もっともっと情報を集め、知識を得て、動き出すための準備を進めます。
ロゴもホームページも、イメージをかたちにするイラストも、まだ何もありません。
法人格をどうするかもこれからです。
こんな状態ですが「一緒に何かしてみよう!」と思われた方はぜひお声をかけてください。
動きがある時にはその都度ご案内、ご報告をさせていただきますので、どのタイミングでも結構ですから、気になったら一声かけてください。どうぞよろしくお願いします。
まとまりも、とりとめもない文章に最後までおつきあいくださり本当にありがとうございました。
2020年12月10日
太田好泰